山口県公式SNS

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表紙
松陰時太勇
—— 巻頭インタビュー 松陰寺太勇の名前

創刊号の表紙を飾ったのは、お笑い芸人コンビ
「ぺこぱ」のひとり、松陰寺太勇さん。
山口県光市の出身である松陰寺さんに、
自身の生い立ちを振り返っていただきながら、
ふるさとの思い出や山口県の魅力を
お話しいただきました。

虹ヶ浜海岸はきっと一生涯の相談役
眺めているだけで心が整っていく

楽しい時も辛い時も
いつも寄り添う豊かな自然
—— ご出身の光市はどんなまちですか?

山口県の東南部にある、瀬戸内海に面した、とにかく自然が豊かで、空気も水も食べ物もおいしいまちです。代表的な観光スポットは虹ヶ浜(にじがはま)海岸で、僕も大好きな場所です。特に高校の頃はしょっちゅう行っていました。真っ白で長い砂浜は2キロメートル以上あるんじゃないかな。夏になると毎年多くの海水浴客でにぎわっています。

—— 光市でどんな幼少時代を過ごされましたか?

外で遊ぶことがほとんどでしたね。森の中に秘密基地を作ったり、海で釣りをしたり……。小さなアジをいっぱい釣って帰っては、母親によく唐揚げにしてもらっていました。釣りたて、揚げたての唐揚げはおいしかったなあ。休日も自然三昧でしたよ!美祢市にある広大なカルスト台地・秋吉台に遊びに行ったり、岩国市を流れる清流・錦川の河原でキャンプをしたりと、家族で出かけることが多かったです。常に自然に囲まれて育ったので、今でも山とか海とか川とか、どこでもちゅうちょせず飛び込んでいけます。衣装さんは困っちゃうかもしれませんけど(笑)。

—— 現在はどれくらいの頻度で山口県に帰省されているのですか?

ありがたいことに今は忙しくて、プライベートでは年に1、2回帰省できたらいい方です。前回帰ったのは父の70歳のお祝いのときで、久しぶりに家族で集まりました。残念ながら日帰りでしたけど、JR光駅近くのホテルでみんなで食事をして、山口県の美味をしっかり堪能しました。売れていないときはしょっちゅう帰って、そのたびに虹ヶ浜海岸に行き、よく海をぼーっと眺めていました。変わらない景色に癒やされつつも、「こんなに頻繁に帰ってこれちゃダメなんだろうな」って。「帰ってくる時間がないくらい、売れっ子にならないといけないよな」って海に相談していました。もちろん海から返事はないんですけど(笑)。そうそう、岩国市に祖父母の家があるので、帰省時にはできるだけ手入れに行くようにしています。将来住むかどうかはわからないけど、守りたい場所のひとつです。

松陰時太勇の画像

虹ヶ浜海岸はきっと一生涯の相談役
眺めているだけで心が整っていく

何もないなんてことは、ない
山口は「ぶちええとこ」
—— もし、松陰寺さんが「二泊三日の山口旅」をアテンドするなら、どんなコースにしますか?

迷うな〜(笑)。まずは山口県の東の空の玄関口、岩国錦帯橋空港でお迎えして、錦帯橋と岩国城に行って、それから錦川の河原でバーベキューをします。その後、西に向かって出発。虹ヶ浜海岸で沈む夕日を眺めて、周南市の工場夜景を見に行きます。周南市の工場夜景は、すごくきれいで有名なんですよ。それから宇部市を通って下関市の関門(かんもん)海峡が見える宿で一泊かな。夕食はふぐ料理と山口の地酒を。二日目は山口県の北部の萩(はぎ)市に向かいます。途中の川棚温泉で山口名物の瓦そばを食べて、下関市の角島(つのしま)に寄って、その先にある長門市では絶景が話題の元乃隅(もとのすみ)神社に行って、長門湯本温泉で温泉も楽しみます。それから萩市の宿で一泊して、翌日は時間が許す限り萩城下町をそぞろ歩きします。もちろん着物で!二泊三日じゃ全然足りないなあ。「山口は何もない」なんて言う人もいらっしゃいますが、実際は盛りだくさんなんですよ。県民にはもっと自信を持ってもらわないと!

—— お土産には何をおすすめしますか?

イチオシはふぐ茶漬けの素です。山口の名産が手軽に楽しめますし、軽くてかさばらない。しかも日持ちもいいので、最強だと思います。お菓子なら外郎(ういろう)です。山口の外郎はわらび粉を使っているので、ぷるんとしてるんですよ。帰省するたびに買っています。

—— 旅を通じて知ってもらいたい山口県の魅力はなんですか?

自然、食、歴史、文化ももちろんですが、ひとの温かさも知ってもらえたらうれしいです。山口は方言もまたいいんですよ。語尾に「ちょる」とか「じゃろ」って付いたり、やわらかいもの言いだったり。東京で山口出身の方に会うと、僕もついつい山口弁に戻って「ぶちええ!(※1)」とか「たいぎい(※2)」とか自然に言っちゃいますね。同郷の話で盛り上がるときは絆を感じます。やっぱり根底には山口があるんだなって。

—— 松陰寺さんにとって山口県とはどんな存在でしょう?

「帰ってきたな」と思える唯一の場所。僕なりの表現で言うと、「巣」ですね。目に映る風景も、潮の香りも、人々も、全てが僕を包んでくれるんです。

—— これから初めて山口県を訪れる方にメッセージをお願いします。

山口県の良さは肌で感じるのが一番。「ぶちええとこじゃけ、とりあえず行ってみ。後はインターネットで調べたらええ」って伝えたいです。僕の自慢のふるさとにぜひ足を運んでみてください!

  • ぶちええ…とても良い
  • たいぎい…めんどくさい、だるい
虹ヶ浜海岸(光市)
松陰寺さんの好きな場所
虹ケ浜海岸(光市)

瀬戸内海国立公園に位置する「日本の渚・百選」に選出されている海岸。白砂青松(はくしゃせいしょう)の美しい海岸が約2.4kmにわたって広がる遠浅のビーチ「虹ケ浜海水浴場」があり、「快水浴場百選」に選出されている。西日本屈指の海水浴場としても知られ、海水浴シーズンには多くの海水浴客でにぎわう。

周南コンビナートの写真
瀬戸内海沿いに全国有数の広大な工場群が広がる周南コンビナート。夜になると壮大で幻想的な工場夜景を観賞することができます。
外郎(ういろう)の写真
山口県の銘菓・外郎(ういろう)。モチモチ&プルプルな食感で、お土産として人気です。
錦帯橋の写真
国指定の名勝・錦帯橋。五連アーチの木造橋で、四季折々の色彩豊かな景観が楽しめます。
松陰寺太勇
【Profile】
松陰寺 太勇
(しょういんじ たいゆう)

山口県光市出身。山口ふるさと大使。お笑いコンビ「ぺこぱ」のメンバー。山口県立光丘高校を卒業し、大阪の音楽系専門学校に進学。卒業後、プロミュージシャンを目指して上京するが、ピン芸人として活動を開始。その後、アルバイト先の居酒屋でシュウペイと出会い、コンビを結成。「M-1グランプリ2019」で第3位となり、「ポジティブツッコミ」が高く評価されブレイクを果たす。代表的なポジティブツッコミは「時を戻そう」、「悪くないだろう」。特技は曲作り。

やまぐちめぐり

多彩な自然や歴史、
文化が魅力的な山口県。
今回は、フリータレントの
兼頭のぞみさんが県西部・北部をめぐり、
美しい町並みやおいしいグルメ、
楽しいアクティビティなどを紹介します。

やまぐちめぐり
兼頭のぞみさんの写真
下関エリア

本州最西端のまち・下関。
ふぐの市場として有名な唐戸市場は、多くの観光客が訪れる人気スポットです。
また、北部ではCMや映画のロケ地として有名な角島大橋の絶景に出会えます。

角島大橋

角島つのしま大橋おおはし

本土と「角島」を結ぶ全長1780mの橋。高い透明度を誇るエメラルドグリーンの海と、沖に向かって伸びる橋のシルエットが織りなす絶景は本県を代表するビュースポットです。ドライブやツーリングで橋を渡れば、海上を走っているかのような爽快感を満喫できます。

唐戸市場の写真
色としどりのお寿司の写真

唐戸からと市場いちば

古くから「関門の台所」として親しまれている市場。週末や祝日などに開催されるイベント「活きいき馬関街」では、多数の海鮮屋台が出店し、ふぐ刺しや色とりどりの寿司をはじめ、できたてのおいしい魚料理が味わえるなど、多くの観光客でにぎわいます。

ふぐ料理

ふぐ料理

下関市は日本一のふぐ集積地。
市内には多数のふぐ料理店が軒を連ね、本格コースはもちろん、ふぐ刺し、ふぐちり、ヒレ酒など単品メニューを扱う店も多くあります。

瓦そば

かわらそば

山口県民のソウルフード「瓦そば」。熱した瓦の上に茶そばをのせ、具材や薬味で盛り付けた料理。温かいつゆにつけて食べるのが基本スタイル。香ばしさとパリパリ食感がたまらない一品です。レモンやもみじおろしで味の変化も楽しんで。

美祢エリア

秋吉台や秋芳洞を中心に、パワースポットとして人気の別府弁天池など、自然を体感できる観光スポットが点在しています。トレッキングや鍾乳洞探検、セグウェイツアーなどアクティビティも充実。さまざまな楽しみ方で自然を満喫してみましょう。

秋吉台

あき よし だい

日本最大級のカルスト台地で、約3億5千万年前のサンゴ礁という起源も含めた大自然のスケール感が魅力。羊の群れのように石灰岩が露出する草原の絶景が四季折々楽しめます。トゥクトゥクのレンタルもオススメです。

トゥクトゥクの写真
トゥクトゥク運転中の写真

しゅう ほう どう

日本最大級の鍾乳洞です。約1kmの観光コースには棚田のような「百枚皿」、高さ15mの「黄金柱」など不思議な鍾乳石が連続。洞内は年間を通じて気温17℃と快適です。探検気分に浸れる「冒険コース」にも挑戦できます。

秋芳洞の写真
百枚皿の写真
鍾乳洞入り口の写真
別府弁天池

別府べっぷ 弁天池べんてんいけ

別府厳島神社の境内にあり、エメラルドグリーンに輝く湧水を湛える神秘的な雰囲気は、山口県内有数のパワースポットとして人気です。「名水百選」に選ばれた名水を求めて多くの人が訪れます。隣接する食堂では湧水で養殖されたニジマス料理を味わえます。

萩・長門エリア

日本海に面し、自然が豊かで、歴史と文化が息づく萩・長門エリア。白壁の武家屋敷や城跡が残る萩城下町、青い海に突き出る絶壁にたたずむ絶景スポット・元乃隅神社、山々が囲む自然の中にひっそりと広がる長門湯本温泉など、史跡巡りから絶景の名所、温泉の癒やしまで、訪れる人の心をつかむ多彩なスポットが満載です。

萩城下町

萩城下町

白壁が立ち並ぶ武家屋敷、夏みかんが顔を出す土塀など、かつて城下町として栄えた町並みが色濃く残る萩城下町。古民家カフェや雑貨屋、史跡など、散策するとその趣が随所に感じられます

萩焼

土産物店や道の駅など、市内の様々な場所で販売されている萩焼は、見学OKの窯元めぐりもオススメです。直営ショップに加えて作陶体験を行っている窯元もあり、ろくろ回しや絵付け体験をして自分だけの萩焼を手に入れることができます。

萩焼の写真

白壁と夏みかん

萩城下町を代表する風景です。士族救済のために始まった夏みかん栽培は町全体へと広がり、萩の特産となりました。実が収穫期を迎える5月、土塀からのぞく枝には白く可憐な花が咲き、城下町一帯で甘く爽やかな香りを堪能できます。

白壁と夏みかんの写真

松下しょうか村塾そんじゅく

幕末期に吉田松陰が主宰した私塾。高杉晋作や伊藤博文など多くの逸材を輩出しました。世界遺産に登録されています。

松下村塾の写真
道の駅阿武町

道の駅阿武町あぶちょう

道の駅登録第1号で、「全国の道の駅発祥の地」です。地元の港から直送される鮮魚や野菜、希少な無角和牛肉の直売や、オーシャンビューの温泉などが楽しめます。併設のキャンプ場もあり、地域の自然をまるごと楽しめる道の駅です

道の駅阿武町

惣郷川そうごうがわ橋梁きょうりょう

全長189m、緩やかなカーブを描きながら日本海に架かる橋のシルエットは、山陰本線有数の人気撮影スポットです。青い海と空、そして朱に染まる夕陽を背景に列車が走りゆく光景は感動そのもの。列車から眺める絶景もおすすめです。

元乃隅神社

元乃隅もとのすみ神社じんじゃ

123基の赤い鳥居と日本海の青い海、緑の大地のコントラストが美しい、山口県を代表する絶景スポットの一つです。

長門湯本温泉

長門湯本温泉

ゲンジボタルが生息する清流・音信川に沿って温泉街が広がります。古刹「大寧寺」、幻想的な雰囲気の「竹林の階段」など新旧の見どころいっぱい。古民家カフェ、長門やきとりの店も並び、そぞろ歩きが楽しめます。

宇部・山陽小野田長門エリア

きららガラス未来館

山陽小野田市の焼野海岸にある生涯学習施設。ジェルキャンドルやエナメル絵付け体験、サンドブラスト体験など、子どもから大人まで誰でも気軽に楽しめるガラス制作体験がたくさん用意されています。

きららガラス未来館の写真
ときわ公園

ときわ公園

宇部市の常盤湖のほとりに広がる公園で、「日本の都市公園100選」にも選ばれています。花々が彩り、野外彫刻が点在する園内は散策やピクニックにオススメ。めずらしい植物めぐりが堪能できる「ときわミュージアム・世界を旅する植物館」もお見逃しなく。

ときわミュージアム・世界を旅する植物館の写真

宇部ラーメン

宇部市や近隣地域で味わえるラーメンには、濃厚な豚骨スープ、強い豚骨の匂い、中太麺という三つの特徴があります。その魅力をひと言で表すなら「くさうま」。個性の強さゆえ、ひとたび食せばヤミツキの美味しさです。

宇部ラーメンの写真
やまぐち暮らし

山口県と一般社団法人山口県観光連盟は、2023年9月15日から新たな観光プロモーションを始動しました。

「おいでませ ふくの国、山口」の下、『絶景』『体験』『グルメ』をテーマとした様々な取組を進めてまいります。

山口県で今までにはない至福の体験をお楽しみください。

やまぐち食彩

自然豊かな山口県は多彩な海の幸、山の幸に恵まれ、
全国有数と評される「食の宝庫」です。
今こうした魅力あふれる「食」について紹介します。

やまぐち食彩

山口県の地酒

海・川・山・里の幸が豊富で、古くから美食の文化が栄えてきた山口県。お酒も。さまざまな料理と楽しめるよう。米本来のおいしさや個性を追求する酒造りが行われており、蔵ごとに味の異なるこだわりの日本酒が楽しめる。

山口県の地酒
山口県の酒に魅せられた杜氏が挑む、
カルスト台地・秋吉台の湧き水を使った
唯一無二の酒造り

山口県は、2006年から12年連続で日本酒の出荷量を伸ばし続けた唯一の県です。
「山口県だけが伸び続けた要因は二つあると言われています」と教えてくれたのは、美祢市にある大嶺酒造で杜氏を務める川村和宏さん。「一つ目は、酒蔵同士の仲が良く、自分の酒蔵だけでなく、山口の酒をどうにかしたいとみんなが同じ思いで酒造りに挑んだこと。二つ目はほとんどが小さな酒蔵なので大量生産が難しく、各々が品質を高めることで生き残りをかけた結果、上質かつ個性豊かな酒が次々に生み出されたこと。おいしさはもちろんですが、先人たちの情熱や団結力も含めて魅力となり、多くの人々を惹きつけたのではないでしょうか」。

大嶺酒造「大嶺2粒 火入れ 山田錦」の写真
2023年6月、国内最大級の品評会「SAKE COMPETITION2023」の純米大吟醸部門で、大嶺酒造「大嶺2粒 火入れ 山田錦」がGOLD第1位を獲得。

実は川村さん自身も山口県の酒造りに魅せられた一人。中でも大嶺酒造の酒に惚れ込んで移住してきました。「大嶺酒造は50年以上休止していた酒造りを2010年に復活させた酒蔵です。美祢市出身の社長が、地元を日本酒で盛り上げたいと自ら手を挙げて引き継ぎました。ここで醸す酒の最大の特徴はその仕込み水。ミネラル分を多く含むカルスト台地・秋吉台の湧き水を使うことで、芳醇な甘さと香りとを併せ持つ美しい酒が生まれます。他では味わえない、まさに唯一無二の酒です」。

併設のカフェの写真
併設のカフェでは飲み比べのほか、仕込み水を使用したコーヒーや、酒粕を使ったアイスクリームなども楽しめる。

酒米は地元産の山田錦をメインに使用。モダンな造りの酒蔵の前には田んぼが広がり、この日も首を垂れた山田錦が秋風に揺れていました。「真っ白でシンプルで、カフェも併設しています。先進的な酒蔵に見えるかもしれませんが、ほとんどの作業は機械化せず、蔵人の手作業です」と、川村さんは伝統技術を守り続けているのも大嶺酒造のこだわりと言います。ただそれは「決して変わらない」ということではありません。「よりおいしい酒をつくるために自社に研究部門を立ち上げ、酵母菌や麹菌についての研究も開始しました。大嶺酒造はまだまだ進化します。今後にぜひご期待ください」と、熱く抱負を語りました。

山口県の酒の未来を背負い、大嶺酒造と川村さんの挑戦はまだまだ続きます。

大嶺酒造株式会社 杜氏 川村和宏さんの写真

大嶺酒造株式会社 杜氏川村 和宏さん

高知県出身。山口県の酒造り、特に大嶺酒造(おおみねしゅぞう)の酒に魅せられて移住。2023年夏より大嶺酒造の杜氏として酒造りに勤しむ。「海外も視野に入れ、もっとおいしい酒を造りたい」とさらなる品質向上を目指す。

ちょう しゅう くろ かしわ

「長州黒かしわ」は、山口県と島根県が原産で、天然記念物に指定されている「黒柏鶏(くろかしわ)」とその他の在来種等の交配により開発した山口県産のオリジナル地鶏。適度な歯ごたえとジューシーで上品な味が特徴。

長州黒かしわ
全国各地の地鶏に負けない自信あり!
天然記念物「黒柏鶏」の血を引く地鶏

長門市は、北長門海岸国定公園に指定されている美しい日本海の風景が広がる町です。海の自然の恩恵を受け、古くから漁業や水産加工業で栄えてきました。また、水産加工の過程で発生する魚のアラなどを飼料に用いたことで養鶏業も発展し、地域を支える主要産業の一つに成長しました。全国的にも珍しい養鶏専門の農協「深川養鶏農業協同組合」があることからも、長門市の養鶏業がいかに盛んか分かります。

そんな長門市で飼育されているのが、天然記念物に指定されている日本在来種「黒柏鶏(くろかしわ)」の血を受け継ぐ「長州黒かしわ」。山口県農林総合技術センターが約13年かけて開発した、山口県初のブランド地鶏です。特徴は、地鶏特有の歯ごたえを残しつつも、ジューシーかつ食べやすいやわらかさで、鶏肉特有の臭みがないこと。そして、脂はさらりとし、ほんのりとした甘みが感じられます。地元長門市の養鶏家・末永裕治さんには、長州黒かしわを生産する上でのこだわりを教えてもらいました。

長州黒かしわのやきとりの写真
「長州黒かしわ」の産地である長門市は、人口1万人あたりの焼き鳥店舗数が日本トップクラスを誇る「やきとりのまち」としても知られる。

『長州黒かしわ』は、抗生物質や合成抗菌剤を使用しないハーブ入りの配合飼料に加え、飼料用米や米ぬかといった地域資源を自家配合した完全オリジナルの飼料を与えて育てます。また、一般的なブロイラーの約2倍にあたる、80~100日の期間をかけ、自然環境に近い鶏舎の中でのびのび育てるのもこだわりです。開発時、最も苦労したのはオリジナルの飼料づくりでした。飼料は味に大きく影響します。鶏にとってベストな栄養バランスをつかむまで、十数年かけて何度も改良を重ねました」

山口県内で発売が開始されたのは、平成21年。その後、現在に至るまで、より一層おいしい地鶏にするために、常に飼料の改良や飼育環境の改善などを重ねているそうです。

扇舎fanfarm(ファンファーム)の写真
「長州黒かしわ」を専門に飼育する「扇舎fanfarm(ファンファーム)」。自由に歩き回れる平飼いを採用し、のびのびと育てるのが特徴。

最後に「長州黒かしわ」のおいしい食べ方を末永さんにお尋ねしました。「部位によって異なるのですが、ぶつ切りは水炊き、モモ肉は唐揚げをおすすめしています。個人的には素材そのものの味がしっかりと楽しめる、ムネ肉の酒蒸しが一番好きです」

生産者のこだわりが詰まった逸品をぜひ味わってみてください。

長門アグリスト/株式会社63Dnet 末永裕治さんの写真

長門アグリスト/株式会社63Dnet末永 裕治さん

実家の養鶏業を継ぎ、山口県産地鶏「長州黒かしわ」を飼育・生産。目標は生産量を増やし、より多くの人に「長州黒かしわ」のおいしさを届けること。加えて、コロナ禍や世界情勢に影響されることのない、持続可能な生産体制づくりも目指す。

やまぐちに暮らして思うこと

やまぐち暮らし

本州の西端に位置する山口県は、東京まで飛行機を利用すれば約1時間30分。
さらに、さまざまな支援制度が充実し、起業するにも、子育てするにも最適。
ここからは、自ら「やまぐち暮らし」を選び起業の夢や仕事をしながら充実した子育てを実現しているお二人をご紹介します。

case01

「起業の島」で移住者と地域の方との
架け橋になりたいと思っています。

山口県への移住でかなえた
地域資源を生かした起業

松嶋匡史さんは、愛知県で会社員として働いていましたが、新婚旅行先のパリでジャムに魅了され、ジャムで起業することを決意。帰国後は、会社員として働く傍ら、ジャムづくりに没頭し、2003年に「瀬戸内ジャムズガーデン」を設立。山口県周防大島町を拠点に展開することを決めます。しかし、当初は京都でジャム専門店を開こうと考えていたそうです。

「ジャムづくりを知れば知るほど、原料の生産地の近くがいいと思うようになりました。同じ果実でも栽培地点や収穫年によって大きく味が変わるため、一つ一つの果実と向き合うには、農家の皆さんと密にコミュニケーションがとれる場所にいることがベストだと分かったからです。周防大島はジャムの原料となるかんきつ類の産地。別名『みかんの島』として親しまれているほど盛んです。しかも、妻の実家もあるので家族にとってすごく身近な存在で、こんなにぴったりな場所はありませんでした」

3年間ほどジャムとカフェの店を夏季限定で周防大島に出店し、実績を積んだ後、2007年に家族で完全移住。会社員との二足のわらじも終え、自らの事業に専念することに。移住してから15年以上経った現在、瀬戸内ジャムズガーデンは、50軒以上の地域の契約農家から原料となる果実を仕入れ、年間180種、15万本のジャムを販売。最近ではレモンを活用したリキュール作りも行っています。また、新規事業として古民家をリノベーションした宿『おん宿古今せとうち』の運営もスタート。ともに働くスタッフも20人を超え、その勢いは増すばかりです。

「地域の農家も潤い、雇用も創出できています。かつては高齢化率日本一と言われ、深刻な過疎化問題を抱えていた周防大島に瀬戸内ジャムズガーデンが一石を投じられたなら幸いです」

松嶋匡史さんの写真

松嶋さんに山口県の魅力を伺いました。

「満遍なく色んなものがそろい、都会と同じように困らないのに、田舎が満喫できるところでしょうか。特にこの周防大島は、ロケーションのいい田舎。特別なことをしなくても、島内を歩くだけでリゾート感が味わえます。岩国錦帯橋空港まで車で約40分あれば行けるので、都心部へのアクセスも悪くはありません。ですから、最近は若者の移住者が増え、移住者がさらに移住者を呼び寄せるという現象が起こっています。ひと昔前では考えられませんが、今の周防大島は、『起業の島』として全国から注目される地域にもなっています」

松嶋さんは移住後、周防大島UIターンを応援する会「島くらす」を立ち上げるなど、移住者と地域の方々をつなぐため、さまざまな手を尽くしています。

「私の場合は妻の父親が住職ですから、普通に移住するよりも、ずっとすんなり地域に受け入れてもらえました。義父が私と地域の方とをつないでくれたように、私も移住者と地域の方との架け橋になりたいと思っています。それに、移住して数年後の姿として私を見てもらうことで、移住への不安の解消につながることを期待しています」

今後の夢、目標を教えてもらいました。

「これまで通り、地域の農家の皆さんと協力して、ジャムやレモンチェッロの新商品を開発し、周防大島の美味と自然の豊かさを伝えていきたいです。そして、地域資源を活用することで、地域に産業と雇用をどんどん創出し、周防大島全体をもっと元気にしていきたいですね」

若者がチャレンジできる周防大島は、ますます盛り上がりそうです。

ジャムとレモンチェッロの写真
「周防大島産の果実を主な原料とする多彩なジャムはもちろん、2020年から新たな事業として始めた、生果汁をふんだんに使ったレモンチェッロ(レモン酒)も人気。
自慢のジャムがずらりと並ぶショップの写真
自慢のジャムがずらりと並ぶショップ。
ジャムのラインナップは季節によって異なるため、旬のおいしさを求めて年に何度も通う常連客も多いそう。
周防大島の美味が堪能できるカフェの写真
周防大島の美味が堪能できるカフェ
インタビュー

松嶋 匡史さん

山陽小野田市の焼野海岸にある生涯学習施設。ジェルキャンドルやエナメル絵付け体験、サンドブラスト体験など、子どもから大人まで誰でも気軽に楽しめるガラス制作体験がたくさん用意されています。

松嶋 匡史さんの写真

case02

のどかな環境下で子育てし、
仕事をこなす。
理想の暮らしです。

のどかな山口で暮らしながら
テレワークで東京の仕事を

結婚を機に東京から山口県光市に移住。退職の相談をしたところ在宅勤務を提案され、「テレワーク移住」となりました。

「大好きな仕事なので、本当は辞めたくありませんでした。コロナ禍をきっかけに、今は広くテレワークが浸透していますが、当時は皆無。それなのにテレワークという働き方を取り入れてくれた会社に感謝しています」

移住後、テレワークと月に数回の東京出張で仕事に励む。不便はないのでしょうか?

「インターネット環境さえ整っていれば、それほど問題ないことが分かりました。それに、光市は岩国錦帯橋空港にも、新幹線が止まるJR徳山駅にも車で1時間程度とアクセスも良好です。東京日帰りも可能なので特に不便は感じていません」

それに、車があれば買い物や病院にもすぐに行け、足りないものがあっても、ECサイトを使えば全く困ることはないのだとか。高木さんにとって山口県の魅力は何でしょうか。

「山口県は自然がすぐそばにあるのが魅力です。私の家の近くには、西日本屈指と言われる虹ヶ浜海岸があって、ただ散歩するだけでも、リゾート地に来たようなぜいたくな気分になります。それから意外と観光スポットがたくさんあって、お気に入りはドライブで周防大島に行くことです。いろんなカフェがあって、コーヒーを飲むだけでも、なんか気持ちいいですね」

子どもが生まれてからはママ友もできて、地域の方と言葉を交わす機会も増えたそうです。

「私の顔を覚えてくれて、『出産頑張ってね』とか、『子ども大きくなったね』とか声をかけてくれるのがうれしいですね。地域の方と『ちょっと今日暑いですね』っていう話をするだけでも安心します。」

子育てへの支援など、子育て環境はどうですか。

「とっても子育てしやすいです。光市は、食事づくりや洗濯などの家事支援、おむつ交換や沐浴の補助などの育児支援と、出産・育児の行政サービスが充実しているので、里帰り出産はしていません。それに、『助けてください』ってちょっと相談に行けば、『こういうのがあるよ』って教えていただけたりしたので。すごく助けられました」

最後に、山口県への移住を考えている方に、お伝えしたいことはありますか

「山口県は本当に子育てしやすいと思いますし、都会に住んでいた時の満員電車から解放されて、ちょっと心が健康になった気がします。移住の相談窓口も充実してるので、悩んでいる方は相談してみるのもいいかなと思います。」

「のどかな環境下で子育てし、仕事をこなす。理想の暮らしです」、そう話す高木さんの表情は充実感に満ちていました。

テレワークの様子
「同じ家賃なのに、東京で住んでいた家よりずっと広い家に住めています」と話してくれた高木さん。仕事に集中できるテレワーク用の部屋も確保でき、快適な毎日を送っているそう。
家族とのひと時の写真
家族とのひと時
周防大島の写真
山口県東部の瀬戸内海に浮かぶ周防大島。「瀬戸内のハワイ」とも呼ばれ、近年多くの観光客が訪れる。
インタビュー

高木 帆南さん

福岡県北九州市出身。2019年4月、結婚を機に東京都から山口県光市に移住。仕事は結婚前から勤めている東京都にあるインターネット広告の代理店の営業職で、移住を機にテレワークメインの働き方にシフト。現在は育休を取得し子育てに専念。2024年4月に復職予定。

高木 帆南さんの写真
住んでみいね!ぶちええ山口

山口県へのアクセス


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医療対策支援

パラアスリートを応援

児童虐待防止を支援

やまぐちの子育てを応援

母校や後輩を応援
(県立学校指定)

ふるさとの文化財を保護

山口県の魅力発信コース

寄付額に応じて山口県の特産品、旅行クーポン等のお礼の品を
お選びいただけるコースです

(山口県外にお住まいの方に限定させていただきます。)

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お問い合わせ山口県税務課企画班/TEL.083-933-2275

メールfurusato@pref.yamaguchi.lg.jo

読者プレゼント

読者プレゼント

「ぺこぱ 松陰寺太勇さん直筆サイン色紙」 3名様

「長州黒かしわ」 5名様

「山口県公式SNS」のいずれかをフォローの上、アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で、「ぺこぱ松陰寺太勇さんの直筆サイン色紙」を3名様に、「長州黒かしわ」を5名様にプレゼントします。アンケートフォームからお申し込みください。

【締め切り/令和5年12月31日(日)】

※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

読者プレゼントの応募受付は締め切りました。