移住された方に、移住のきっかけや、やまぐち暮らしの良さを語っていただくコーナーです。
今回は、萩市に移住(Iターン)された、ケンボー不動産代表 平井健一(ひらい けんいち)さんに、移住前の暮らしぶりや移住を決めた理由などについて伺いました。
―豊かな暮らしと将来のチャンスをつかめる地方でチャレンジしようと思い、萩市へ移住することを決めました―
萩市|平井健一さん 前編
Iターンされる前は、どちらにいらっしゃったのですか?
東京都で生まれ育ち、働いていました。
最初の転機は35歳の時です。思い切って鎌倉市に移り住みました。東京都では、趣味だったサーフィンの仲間たちと「いつかは海の近くに住みたいよね」なんて話していたんです。でも、気が付いたら数年が経ってしまっていました。「このまま、理想を語り合いながら、何も実現せずに定年になるんじゃないだろうか。それなら、1度きりの人生、今からやりたいことやろう」と思い立ち、移住したんです。
それから、鎌倉市で10年ぐらい暮らしました。不動産関係の職に就いたのも、鎌倉市に移住してからです。「古い家を買い取り、リノベーションして住み継いでもらう」というコンセプトの企業で働いていました。そのノウハウは、現在にも生かされています。
Iターンされるまでの経緯を教えてください。
萩市に移住したきっかけは、元妻の実家があったことです。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、鎌倉市への移住者がさらに増え、元々競争の激しかった鎌倉市の不動産業界は、どんどん高級志向になっていきました。これまでは、自分と同じようなライフスタイルを求める方に物件を紹介できていたんですが、徐々に、自分とはかけ離れた価値観の方がお客様になり始め、気持ちの入った提案をすることが難しくなったことで、限界を感じるようになりました。
それなら、多少のリスクをとってでも、豊かな暮らしと将来のチャンスをつかめる地方でチャレンジしようと思い、結婚のタイミングで萩市へ移住することを決めました。
萩に来て始められたお仕事について、教えてください。
移住する前から、萩市で不動産関係の仕事をすることは決めていましたが、いきなり移住者がやってきて不動産を扱ってもなじめないだろうと思いました。そこで、初めはもう少し身近でハードルの低い、空き家管理サービス業からスタートしました。
事前に萩市の空き家件数を調査したり、ある程度のマーケティングをしてから移住しましたが、現実は計画通りにはいかないもので、現在は、中古物件を扱う不動産サイトの運営にも業務を広げています。
平井健一さん
ひらい・けんいち/萩市在住 ケンボー不動産代表
東京都江東区出身。都内の企業に勤務していたが、35歳で神奈川県鎌倉市へ移住し、不動産業に携わるようになる。
2020年、結婚を機に萩市に移住し、空き家管理サービス業を開始。現在は、中古物件を専門に、不動産業も本格的に営む。
また、姉妹都市である萩市と鎌倉市の知人友人へのインタビューや、2都市の交流イベントを企画するなど、人とのつながりを通して萩の魅力発信に取り組んでいる。