移住された方に、移住のきっかけや、やまぐち暮らしの良さを語っていただくコーナーです。
今回は、防府市に移住された、防府市観光コンベンション協会 坂東美帆(ばんどう みほ)さんに、移住後の暮らしぶりや移住先の魅力などについて伺いました。
―移住の目的が「やりたいことの実現」なのか、「住みたい場所に住むこと」なのか、最初に明確にしておくことが大切だと思います―
防府市|坂東美帆さん 後編
移住するにあたって不安はありませんでしたか?
防府市に来たことはありませんでしたが、高杉晋作の足跡を追いかけて、下関市や美祢市、萩市などを旅したことがあったので、さほど不安はありませんでした。と言うよりも、引っ越しの準備や転職の手続きに追われて、考えている暇がなかったというのが正直なところでしたね(笑)。両親も、私のやりたいことを理解し応援してくれたので、うれしかったです。職場の上司や防府天満宮の宮司さんがいくつか賃貸物件を紹介してくださったり、自転車をくださったりと、まるで娘のように接してくれたおかげで、すぐに地域に溶け込むことができました。
移住されてからの暮らしはいかがですか?
やりたい仕事ができているので、毎日がとても充実しています。
休みの日には、図書館で幕末関連の本を借りたり、周辺の温泉地に出かけたり、歴史関連の企画展を鑑賞したりと、気の向くままに楽しんでいます。また、防府では新鮮な魚が手に入るので、埼玉にいたときにはしたことがなかった「三枚おろし」にも勇気を出して挑戦しています(笑)。
防府市の魅力はどんなところですか?
中心地から車で20分圏内に富海海水浴場、気軽にハイキングができる大平山や桑山、水がきれいな佐波川、さらにはキャンプ場もあります。山口市や周南市に足を延ばせば温泉もあります。まさに自然の宝庫です!それに加えて、ショッピングセンターやスーパー、映画館、病院などの施設もそろっていますし、物価も安いので、とても暮らしやすいですね。
また、山口県のほぼ中間に位置しているので、県内各所へはもちろんのこと、広島市、福岡市へもアクセスしやすいという、立地の良さも大きな魅力だと思います。
移住をお考えの方にアドバイスをお願いします。
ひと口に移住といっても人それぞれ。移住の目的が「やりたいことの実現」なのか、「住みたい場所に住むこと」なのか、最初に明確にしておくことが大切だと思います。
そうすれば、もしうまくいかなかったとしても、立て直しがしやすいのではないでしょうか。あとは、体調管理に気を付けることでしょうか。最初のうちは環境の変化に慣れなくて、知らず知らずのうちにストレスをため込んでしまいがちです。温泉に入ったり、お気に入りのカフェでくつろいだり、自分なりの気分転換の方法を見つけておくことも大事だと思います。
最後に、これからの目標をお聞かせください。
山口県内外の方々に、防府市のさまざまな魅力をさらに分かりやすく伝えたいと思っています。
将来的には、歴史好きという強みと、移住者ならではの視点や発想を生かした新たな切り口のイベントを企画して、地域全体を盛り上げるお手伝いをしていきたいです。
坂東美帆さん
ばんどう・みほ/防府市在住 防府市観光コンベンション協会 職員
埼玉県さいたま市出身。立正大学文学部史学科卒業後、旅行代理店に勤務。28歳のとき、福島県会津若松市に移住。旅館の仲居業を1年半経験した後、実家へUターン。
2019年、山口県防府市に移住。防府市観光コンベンション協会の職員として、WebサイトやSNSを活用した情報発信に携わる。