トップページ > 2021年8月27日 食レポ!! やまぐち
食レポ!! やまぐち

周南市湯野温泉地区編 湯野温泉のオリジナルスイーツ

山口県の各地域の新しい食、気になる食をレポート!! 第15回は周南市・湯野温泉地区編です。
今回紹介するのは湯野温泉「健康・美肌の湯」促進実行委員会の方々が企画し、今年から販売が開始された湯野温泉のオリジナルスイーツ7種!
スイーツはそれぞれ提供施設が分かれているので、各所を巡りつつ、湯野温泉「健康・美肌の湯」促進実行委員会会長の竹永さんに、スイーツと温泉の魅力を聞いてみましょう!
取材をするきらりんのイラスト
湯野温泉周辺の景観の写真

夜市(やじ)川が流れる湯野温泉郷にやって来ました

湯野地区にある無料の足湯の写真

湯野地区の中心には無料でつかれる足湯があります!

2021年4月から始まったスイーツ5品に続き、6月には第2弾として2種類のジェラートの販売も始まりましたね! このオリジナルスイーツはどんなきっかけで生まれたのでしょうか?
2020年に湯野温泉地区で湯野温泉「健康・美肌の湯」促進実行委員会を立ち上げ、「美肌の湯」と呼ばれる湯野温泉の魅力を広く知ってもらうための話し合いを重ねました。そこでメインターゲットとなる女性の注目を集めるアイテムとしてスイーツをつくろうという案が出たことが開発のきっかけです。
温泉の後にスイーツを食べるのって、プチぜいたくという感じがして喜ばれそうですね! 開発の際にこだわった点はありますか?
湯野温泉ならではのオリジナリティを出したかったので、湯野温泉地区の特産品である自然薯(じねんじょ)など、周南市の素材を使うことにこだわりましたね。
なるほど! 自然薯は体に良いと言われていますし、「健康・美肌の湯」と一緒に楽しむスイーツとしてうってつけですね! さっそくそのスイーツを食べてみましょう!
まずは夜市川沿いの芳山園で販売されている2品からです。
芳山園の外観の写真

夜市川を眺めながら温泉を楽しめる芳山園

芳山園の足湯の写真

食堂に併設された足湯でもスイーツを堪能できます

まずは"大津島のすだいだいを使ったチーズケーキ"から…口に入れるとかんきつの香りがふわりと広がり、後からチーズの風味が追いかけてきます。スダイダイの苦みがあまりなくて、それでいて甘すぎずと上品な仕上がりですね!
そうですね! スダイダイの苦みは個体差が大きいのですが、白い筋を丁寧に取り除いた後に蜜で煮ることで苦みを抑える工夫をしています!
お次は"自然薯とむかごの抹茶ケーキ" をいただきます! こちらはふんわりとした生地の中にコロコロほくほくのムカゴ(※1)のアクセントが楽しいケーキです。抹茶の風味の中にもムカゴが違和感なくなじんでいますね~。
「スイーツにムカゴをそのまま使うの?」と最初は皆さん思われるんですけど、ムカゴはクセが無くてどんなものにも使えるんですよ! 一緒に添えられている生クリームを付けるとよりムカゴの存在を感じることができます! ぜひ"味変(あじへん)"を楽しんでください♪
「大津島のすだいだいを使ったチーズケーキ」の写真

「大津島のすだいだいを使ったチーズケーキ」

「自然薯とむかごの抹茶ケーキ」の写真

「自然薯とむかごの抹茶ケーキ」

続いては国民宿舎 湯野荘と、自然薯の直売をしているじねんじょうまつりから1品ずついただきます!
国民宿舎 湯野荘の外観の写真

冷泉泡風呂が人気の国民宿舎 湯野荘

じねんじょうまつりの外観の写真

自然薯の加工品も盛りだくさんのじねんじょうまつり

では先に国民宿舎 湯野荘で販売されている"アイスプリン じねんじょちゃん"から…おぉ! これはアイスプリンの名に恥じないシャリシャリ感! 音からもう涼しさが感じられますね~♪よく冷えているけどとっても濃厚な甘さで、大満足間違いなしですよ! …ん? シャリシャリの下の方はトロトロした食感になってますね!
じねんじょちゃんには自然薯パウダーを使っているので、食感の違いを楽しんでいただけます。上に乗っているあんことムカゴの相性もばっちりなので、最初から最後まで存分に堪能してください!
ちょっと涼んだところで、次はじねんじょうまつりで販売されている"パウンドケーキセット"をいただきましょう! 食感は結構しっかりと感じます。オレンジピール(※2)の甘さが最初に広がりますが、その後から来る香ばしい自然薯の風味がこのケーキの真骨頂! スイーツだけど食感も味も食べ応えがあります♪
このパウンドケーキに使っているオレンジは市内で栽培されている無農薬オレンジなんです。添えているフルーツも季節ごとに変えていきますので、ぜひフルーツとも合う自然薯の風味を感じていただきたいです!
「アイスプリン じねんじょちゃん」の写真

「アイスプリン じねんじょちゃん」

「パウンドケーキセット(コーヒー付)」の写真

「パウンドケーキセット(コーヒー付)」

さらに紫水園から1品と、芳山園・紫水園・じねんじょうまつりの3施設で販売されているジェラート2品もいただきました!
紫水園の外観の写真

さまざまな別邸が用意された紫水園

紫水園の回廊の写真

浴場や別邸へと続く回廊は水音が心地よいです

では紫水園の“自然薯とむかごのパウンドケーキ"から…こちらのパウンドケーキはふわふわで、ムカゴのゴロッとした食感がさらに際立ちますね! 自然薯の風味もほのかに感じられる甘さ控えめのケーキを食べていると、上品な大人のティータイムという感じですね~。
こちらもフルーツは季節によって変わるので、自然薯とさまざまなフルーツの共演を楽しんでいただけると思います。ケーキは回廊のテーブルや別邸でもお楽しみいただけますので、お気に入りの風景を眺めながら癒やしのひとときをお過ごしください。
いよいよ最後のスイーツ、"天狗(てんぐ)のユアガリ" というジェラートをいただきましょう!
味は"自然生(じねんじょう)"と"酢橙(すだいだい)"の2種類あります。"自然生"にはクリームチーズやホワイトチョコのジェラートに自然薯かりんとうのクランチをふんだんに混ぜ合わせてあります。柔らかいけど存在感のあるクランチの優しい甘さがお子様にも喜ばれそうです!
そして"酢橙"はヘーゼルナッツとチョコレートのジェラートに大津島産のスダイダイをピールにして混ぜ合わせていて、スダイダイの苦みがチョコレートと調和した、まさに大人のジェラート!
どちらも夏の湯あがり後をちょっぴり特別な時間にしてくれますね♪
天狗のユアガリは周南市のジェラート店とコラボしたスイーツで、自然薯とスダイダイという難しい素材を、それぞれの持ち味を生かしたクオリティの高いジェラートに仕上げていただけました!
施設によっては足湯につかりながらスイーツを食べることもできますので、今の季節だとジェラートと足湯の"ひやあつ"を楽しんでいただくのも面白いと思いますよ♪
「自然薯とむかごのパウンドケーキ」の写真

「自然薯とむかごのパウンドケーキ」

「天狗のユアガリ」(左:「自然生」、右:「酢橙」)の写真

「天狗のユアガリ」(左:「自然生」、右:「酢橙」)

どのスイーツも素材だけでなく味へのこだわりも感じられて食べ比べるのが楽しかったです!
販売を開始してからのお客さんの反応はいかがですか?
各施設ごとに販売しているスイーツが異なるので、コンプリートするために食べ歩きされる方もいると聞いております。皆さんクオリティにご満足いただけていると実感しています。
スイーツを楽しんでいただくだけでも大歓迎ですので、お気軽に施設に足を運んでいただければと思います。
温泉郷でスイーツの食べ歩きというのは珍しくてワクワクする体験ですね♪これから湯野温泉地区に来られる方に向けて、竹永さんおすすめの楽しみ方を教えてください!
最近は残暑が厳しいですが、湯野温泉の源泉は33℃の冷泉ですので、源泉風呂につかればひんやりと心地よいひとときが過ごせます。もちろん加熱したお風呂もありますから、温冷交互浴をすれば炎天下での疲れもすっかり取れますよ! 温泉でお肌と体の調子を整え、シメにスイーツを食べればきっと夢心地です(笑)。
オリジナルスイーツの登場で湯野温泉の楽しみ方がさらに広がりましたね! 今後も新しいスイーツの企画を予定されているそうですので、ぜひ四季折々の温泉とスイーツのぜいたくな時間をお過ごしください♪

【取材を終えて…】

最初に自然薯を使ったスイーツと聞いたときには「ちゃんとスイーツとして成立するのかな…?」と失礼ながら思ってしまいました(笑)が、食べてみると、どのスイーツも自然薯の食感や風味を上手に取り込んで、それぞれが高いクオリティとオリジナリティを持っていてすごく驚きました! 疑ってすみません!
今のスイーツにたどり着くまでには企画者の皆さんの並々ならぬ努力があったとお聞きし、なんとしても湯野温泉地区の魅力を知って欲しい、ここでの体験を特別なものに感じて欲しいという熱い思いをスイーツの美味しさから確かに感じることができました。
今回取材した日は気温30度を超える真夏日でしたので極力屋外に出ている時間を短くしてしまいましたが、もう少し暑さが納まってきたらすぐにでも足湯とジェラートの合わせ技を試しに行こうと思います!
  1. 自然薯などのヤマノイモ属のツタにつく肉芽の事で、地下のイモ同様食用になる本文※1へ戻る
  2. かんきつ類の皮を煮て砂糖漬けにしたもの本文※2へ戻る